神奈川県内に住んでいたころに子供を連れてよく遊びに行った公園には古民家が解放されていて、屋内も自由に観覧できるようになっていました。
古民家とは特に定義があるわけではないですが、一般的に戦前の伝統的軸組工法のものを指すことが多いようです。
古民家を見学できる施設は地方にはそれぞれ、見応えのあるかたちで公開されていたりしますが、旅行でも計画しないとなかなか見られる機会がありません。
そこで今回は神奈川県内で、ちょっと公園に遊びに来たついでにみられる古民家施設を8カ所、実際に行ったことがあるところも含めてまとめてみます。
藤沢市 森林公園
所在地 | 藤沢市川名字新林411番1 |
休館日 | 月曜日 12/29~1/3 |
利用時間 | 午前9時~午後4時半 |
公園の面積 | 16.20ha |
古民家 | 建築面積52坪の寄棟造、茅葺屋根 |
お問い合わせ先 | 公園古民家 0466-27-4437 |
リンク | 藤沢市のホームページ |
駐車場 | 35台 満車時は近くに奥田公園(有料)駐車場あり |
藤沢駅から徒歩で20分くらいでいける交通の便が良い場所ですが、軽い山登り気分も味わえる公園です。
遊具や、ザリガニのいる池もあるので、子連れで行くのも良さそうですが、大人でも自然観察、野鳥観察、ウォーキングなど利用目的は様々ありそうです。
古民家は天保の改革が始まった年である、1,841年に棟上げされたものが移築されています。足利尊氏に使えていた名主の豪邸、「小池邸」です。
相模川自然の村公園
所在地 | 相模原市緑区大島3853-8 |
入園料 | 無料 |
休館日 | 年末年始12月28日から1月3日 |
利用時間 | 午前7時から午後6時 【古民家園】 7月から8月まで 午前9時30分~午後5時30分 9月から6月まで 午前9時30分~午後4時30分 |
公園の面積 | 4.72ha |
古民家 | 桁行十間半、梁間5間、木造1階 屋根構造 茅葺寄棟造(土間の妻側のみ入母屋造) |
お問い合わせ先 | 相模原市公園課 042-769-8243 古民家 042-760-1130 |
リンク | 相模原市 公式ホームページ |
駐車場 | 第1駐車場61台(うち障害者専用4台) 第2駐車場22台 |
山に囲まれていて、とても独特な空気が流れています。夏の行楽シーズンはそこそこ、人も多いですが、それ以外はとても静けさが漂っていて、落ち着きます。そんな公園内の生け垣にあるのが、これまたどっしりとした存在感のある、江戸時代中期に建立されたとされる青柳寺庫裡を復原した古民家です。
正面から眺めるそれは、すごく安定感があり、見応えがありますし、座敷上にも上がれるのでおすすめです。
横浜市都筑区 せせらぎ公園
所在地 | 横浜市都筑区新栄町17 |
入園料 | 無料 |
休館日 | 毎月第1・3木曜日(ただし祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日) |
利用時間 | 9:00~17:00(入館は16:30まで) |
古民家 | 江戸時代後期に建てられた旧内野家と、江戸時代末期に建てられた旧小杉家の長屋門が移築保存されています |
お問い合わせ先 | 045-592-6517 |
リンク | せせらぎ公園管理委員会 公式ページ |
駐車場 | 無し |
言わずとしれた「港北ニュータウン」の近くで、仲町台駅前から徒歩で5分程でいけるので、駐車場はありませんが手軽に散策できます。
池をメインとした公園内。
その奥に江戸時代後期に建てられた旧家を昭和55年に復元した旧内野邸と、江戸時代末期に東京は目黒区に建てられた立派な長屋門が移築されています。
横浜市戸塚区 舞岡公園
所在地 | 横浜市戸塚区舞岡町1703 |
入園料 | 無料 |
休館日 | 毎月第一、第三月曜日(祝日の場合は翌日) |
利用時間 | 夏時間(4-10月) 8時30分―19時 冬時間(11-3月) 8時30分―17時 |
公園面積 | 28.5ha |
古民家 | 明治時代後期、戸塚区品濃町に建っていたもの |
お問い合わせ先 | 小谷戸の里 045-824-0107 |
リンク | 公式ホームページ |
駐車場 | あり(有料 2時間300円その後50円/30分) |
舞岡公園は、地下鉄舞岡駅から徒歩だと25分くらいかかりますがこの地域は「舞岡ふるさと村」という
豊かな田園景観と貴重な水源域をふくむ山林が広がる農業地域の中にあり、公園まで歩いていても人工物が少なく、とても自然に囲まれた空間が味わえます。
そんな公園内、小谷戸の里エリアに移築されているのが茅葺き屋根の残る立派な旧金子邸古民家です。
中には土間、かまど、囲炉裏、床の間、と典型的な造りが見られる他、食器類や手紙など、明治時代の生活用品が展示され、見学できるようになっています。
横浜市 栄区 本郷ふじやま公園
所在地 | 横浜市栄区中野町56-1 |
入園料 | 無料 |
休館日 | 水曜日 年末年始 |
利用時間 | 9時~17時 |
公園面積 | 8.7ha |
古民家 | 1,847年築 9・5間×5間の木造平屋建 |
お問い合わせ先 | 本郷ふじやま公園運営委員会 045-896-0590 |
リンク | 公式ホームページ |
駐車場 | あり(有料30台) |
この公園は横浜市栄区の中央に位置し、みどり豊かな里山と江戸時代の古民家を持つ公園です。
最寄りの本郷台駅から徒歩23分。
県立 座間谷戸山公園
所在地 | 〒252-0024 座間市入谷3-5994 |
入園料 | 無料 |
休館日 | なし |
利用時間 | 古民家 9時~16時半 駐車場 4月~10月 7時~18時 11月~3月 7時~17時 公園は24時間開放しています |
公園面積 | 30.6ha |
古民家 | 里山体験館としてつくられた建物です |
お問い合わせ先 | 県立座間谷戸山公園管理事務所 TEL 046-257-8388 |
リンク | 公式ホームぺ-ジ |
駐車場 | 東入口駐車場 78台 北入口駐車場 39台 多目的広場駐車場 29台 |
こちらは小田急線 座間駅より徒歩10。相武台前駅から15分ほどで来られる里山の風情が感じられる公園です。
私も何度も行ったことがありますが、ここはどちらかというと、体を思いっきり動かして遊ぶというよりは自然や野鳥観察、散策がメインといった感じです。
1度足を踏み入れるとそこは市街地とは思えないようなまさに里山の景観がありますし、園内はぐるっとアップダウンの多い散策路となっています。
その一角に「里山体験館」と称した、昔の民家をモチーフに建てられた建物があり、中に上がって内覧できます。
ただ歴史的建造物ではないので、雰囲気のある休憩所といいたところでしょうか。
この公園は規模は広いですが子供用の遊具もありません。まさに自然観察を存分に味わえる計画の元、整備されている印象です。
川崎市立 日本民家園
所在地 | 神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-1 |
入園料 | 一般:500円 •高校・大学生:300円 ※学生証をご提示ください。 •65歳以上:300円(川崎市在住の65歳以上、福寿手帳をお持ちの方:無料) ※生年月日、お住まいの分かるもの(免許証、保険証、福寿手帳シルバーパス等)をご提示ください。 •中学生以下:無料 |
休館日 | •月曜日(祝日の場合は開園 ) •祝日の翌日(土日・祝日の場合は開園) •年末年始(12月29日~1月3日) |
利用時間 | 月~10月 午前9時30分~午後5時(入園は午後4時30分まで) |
古民家 | 25件全てが国・県・市の文化財指定を受けています。 |
お問い合わせ先 | TEL : 044-922-2181 |
リンク | 公式ホームページ |
駐車場 | 有料(タイムズ) 217台 ◦普通車:1時間200円、以後30分毎100円、2時間以降30分毎50円 |
ここは、今回ご紹介するなかでも最大規模の民家園です。生田緑地に隣接し、関東でも言わずと知れた施設と言ったところでしょうか。
古民家のみならず水車小屋・船頭小屋・高倉・歌舞伎舞台など25件もの建物を見ることができます。
古民家好きのみならず、まだの方は是非ともおすすめしたい施設です。
施設は昭和42年開園と言うことで、以外と歴史があるようです。
都筑区 都築民家園
所在地 | 横浜市都筑区大棚西2番 |
入園料 | 無料 |
休館日 | 第2・第4月曜日 (休日の場合は翌日) 12月29日~1月3日 |
利用時間 | 午前9時~午後5時 (公園部分は24時間オープン) |
古民家 | 江戸時代の民家 母屋と馬屋が廊下で繋がった配置 横浜市内にある古民家の中でもかなり古い部類 |
お問い合わせ先 | TEL 045-594-1723 |
リンク | 公式ホームページ |
駐車場 | 駐車場は、歴史博物館(22台 1時間200円)、センター北駅周辺有料駐車場をご利用ください |
横浜市 歴史博物館にほど近い場所にあり、車でも電車でも行きやすい場所にあります。
民家園では一年を通して様々なイベントを行っています。
例えば竹林に入って作業をする「楽しい竹林講座(2017)」や子どもを対象にしたワークショップ、「イキイキこどもデー」、百人一首などのお正月遊び、節分や七夕まつり、七草粥とお蔵開き、などなど、子どもも大人一緒になって楽しめるイベントがありますので、年間を通してチェックしてみてください。
※以上のデータは2017年に調べたものです
古民家への憧れ
遠い昔の記憶。島暮らしをしていた祖父母の家は、いわゆる粗末な古民家づくりで、土間があり、続き間の座敷があり、屋根は茅葺きでした。
その上便所は母屋から離れていて、少し離れたところには強烈な臭いの豚小屋がありました。
都会の団地暮らしだった当時の私には、大変なインパクトがあったのを覚えています。そのせいか子ども時代には「田舎の古い家」にはとてもなじめず、あまり良いイメージはありませんでした。
その後都会で成長し、どういうわけか度々、古い旅館や施設などで、あの時の茅や囲炉裏からでる煤など、古民家独特の臭いに出くわす度、なんとなく落ち着く気持ちになる事に気付きました。
そして、いつしか私の中で、古民家暮らしへの憧れが大きくなっているのです。
今はまだ、それが実現できるか分かりませんが、少なくともその想いは、当分消えることはなさそうです。
みなさんも、時々、公園の古民家にそれぞれの想いを馳せに出かけてみてはいかがでしょうか。
では、最後まで読んで頂きありがとうございますした。