集成材とは何か|種類と特徴、使われ方の話

木材

家具製作における集成材については、以前の「木質材料の種類」のページでも触れた。
ここでは主に、建築材として使われている集成材について整理してみる。

集成材とは何か

集成材を簡単に言えば、小さな木片や角材を、繊維方向をそろえて並べ、長さ・幅・厚さ方向に接着して一体化した材料である。
ばらばらの木材を寄せ集めて、ひとつの大きな材料として再構成したもの、と考えるとわかりやすい。

無垢材に比べると、品質をある程度そろえやすく、反りや狂いも抑えやすい。
そのため現在では、建築の柱や梁などの構造材として広く使われている。

集成材に使われる樹種の分類

JAS(日本農林規格)では、集成材の材質や強度を規定するために、使用する樹種をいくつかのグループに分けている。
大まかには次のような分類である。

  • 針葉樹Aグループ:アカマツ、ヒバ、ヒノキなど、比較的比重の大きい樹種
  • 針葉樹Bグループ:スギ、トドマツ、ベイツガなど、Aグループより比重が小さい樹種
  • 広葉樹Aグループ:ナラ、ブナ、カバなど、比較的比重の大きい樹種
  • 広葉樹Bグループ:ラワンなど、Aグループより比重が小さい樹種

つまり、ざっくり言えば比重の大きいものと小さいものでグループ分けし、それを強度区分の基準にしているわけである。

ラミナと接着

集成材を構成する前の細かいピースはラミナと呼ばれる。
このラミナ同士を接着して、大きな材にしていくのが集成材の基本構造である。

接着に使われる樹脂としては、フェノール樹脂、ユリア樹脂、レゾルシノール樹脂などが代表的である。
また、構造用集成材の含水率は8〜15%とされており、建築の仕上げ材の基準と比べても、かなりしっかり乾燥された材料だといえる。

ラミナの長さ方向の接合には、現在ではフィンガージョイントが広く使われている。
ほかにもスカーフジョイントやN形ジョイントなどの方法はあるが、加工精度と強度の両面から見て、フィンガージョイントが主流になっているのだろう。

JASによる集成材の定義

JASでは集成材の種類についても定義が設けられている。参考として表を載せておく。

用語定義主な用途
造作用集成材小角木やひき板を集成接着した、素地のままのもの、素地の美観を表したもの(これらを二次接着したものを含む。)又はこれらの表面にみぞ切り等の加工若しくは塗装を施したものであって、主として構造物等の内部造作に用いられるものをいう。階段手すり、椅子の笠木、カウンター、パネルの心材など
化粧ばり造作用集成材上記素地の表面に美観を目的として薄板を貼り付けたもの又はこれらの表面にみぞ切り等の加工若しくは塗装を施したものであって、主とし
て構造物等の内部造作に用いられるものをいう。
長押(なげし)、敷居、鴨居、落とし掛け、上がりかまち、床板、床かまちなど
構造用集成材集成材のうち、所要の耐力を目的として等級区分したひき板(幅方向に合わせ調整したもの、長さ方向にスカーフジョイント又はフィンガージョイントで接合接着して調整したものを含む。)又は
ラミナブロック(内層特殊構成集成材に限る。)をその繊維方向をお互いに平行して積層接着したもの(これらを二次接着したもの又はこれらの表面に集成材の保護等を目的とした塗装を施したものを含む。)であって、主として構造物の耐力部材として用いられるもの(化粧ばり構造用集成柱を除く。)をいう。
柱、桁、はり、湾曲アーチ、コンテナの床、枠組み壁工法用材など
化粧ばり構造用集成材集成材のうち、所要の耐力を目的として選別したひき板(幅方向に接着したもの及び長さ方向にス カーフジョイント又はフィンガージョイントで接合接着して調整したものを含む。)を積層接着し、その表面に美観を目的として薄板(薄板を保護するために、紙、薄板と繊維方向を平行した厚さが5mm未満の台板、薄板と繊維方向を直交させた厚さが2mm以下の単板、厚さが3mm以下の合板又はJIS A 5905に規定する品質に適合することが確認されている厚さが3mm以下のMDF若しくはハードボードを下貼りしたものを含む。)を貼り付けたもので、主として在来軸組工法住宅の柱材として用いられるもの(横断面の一辺の長さが90mm以上150mm未満のものに限る。)をいう。木造住宅の柱、通し柱、半柱
JAS規格 2012 1587号より抜粋 

集成材の長所と短所

最近、住宅建築中の現場をのぞくと、柱の多くが集成材でつくられているのをよく目にする。
強度があり、品質をそろえやすく、見える部分には薄い化粧材を張れば無垢材とほとんど変わらない見た目にもできる。
しかも価格は高騰した無垢材より抑えやすい。そう考えると、広く使われているのも自然な話である。

ただし、忘れてはいけないのは、集成材にはやはり接着剤が多く使われているという点である。
どの程度、どのような接着剤が使われているのか。使う側もある程度は理解した上で選んだ方がよいと思う。

その一方で、加工のしやすさ、寸法の安定性、肌触りの面では、合板などほかの木質材料より無垢材に近い扱いやすさがある。
家具をつくる材料として見ても、かなり優秀な部類に入る。

ただ、どうしても小さな材の集合体なので、見た目の木目はあまり美しいとは言いがたい。
これは完全に主観だが、透明仕上げにすると寄せ集め感が強く出やすい。

個人的には、集成材でつくる家具はクリア仕上げよりも、塗りつぶし塗装の方が相性がよいと思う。
塗料のノリもよく、価格も比較的抑えられるので、低予算のDIYで材料に迷ったときには、合板よりむしろ集成材の方が扱いやすい場合もある。

最後に

集成材は、無垢材の代用品というだけではなく、安定性や加工性を備えた、ひとつの完成された工業材料でもある。
木そのものの美しさを前面に出す材料ではないかもしれないが、用途を割り切ればかなり使いやすい。

見た目を重視するのか、安定性やコストを優先するのか。
そのあたりを考えながら選べば、集成材はかなり頼れる材料だと思う。


その他の木質材料についてはこちらから

タイトルとURLをコピーしました